在来?204?どっちかよいか?
よくクライアントから在来工法かツーバイフォー工法どちらがいいの?とよく聞かれます。
僕は在来もツーバイも両方設計しますが、これはけっこう難しいですね。
在来は設計において自由度があります。建物の出隅部分にコーナーサッシを取り付けられたり、天井付けのサッシュや建具をつけることが可能であったり、また間口の狭い狭小地で有効な門型ラーメンというものがあったりするので、設計しだいでRC造やS造に近いものができます。最近は集成材がおおいですね。
ツーバイフォーはけっこうルールがあります。耐力壁を1/4以上設けなければいけなかったり(コーナーサッシは基本的につけれない)、天井付けのサッシュは上にマグサといわれる梁があるためにできません。こういうと、ツーバイはダメと思いますが、都内などの敷地では高度斜線といわれる斜線規制のため高さを抑える必要がある建物の場合は有利です。ツーバイは天井の懐が在来よりも少ないため、斜め天井にする部分が少なくてすみます。それと耐震性はやはりツーバイのほうが高いです。
在来はツーバイのように床に構造用合板24mmなどで剛床を確保してツーバイに近づけていますが、ツーバイのような剛床は確保できません。ツーバイは梁が455mmピッチで床を一体にしているのです。だからといってツーバイはなんでも安全か?というとそうでもない、構造計画しだいです。在来ではSE工法という木骨ラーメン工法もあります。コストは高いですが・・・。
意匠を大事にするあまり、構造が無理してしまうと本当にいいものはできません。
簡単にいると、在来は柱と梁の構造、ツーバイは壁の構造です。
どちらも良いところがあるので、どういった間取、性能、形状の家にするのかによって決めていくことが肝心です。
こういったことはやはり、建築家と直接話し合ったほうがよいです。